正妻 上下巻

読 書
還暦725日目。
講談社文庫 林 真理子 著
正妻 上下巻林真理子先生の時代小説それも幕末の徳川慶喜の正妻を主人公にしている。幕末小説はよく読んだが、慶喜の奥さんの話は珍しい。水戸家徳川斉昭の七男に生まれた慶喜は養子として一橋家を継ぐ。
時代は海外からの干渉で不安定な国内。次期将軍との噂のある慶喜へ京都の公卿一条家の美賀姫が嫁ぐ、当初は夫婦なかは良かったが、子供生まれるが早逝してしまうのと、慶喜は国政で忙しく形だけの夫婦となって行く。
家茂がが亡くなり、将軍となった慶喜は次世代の日本を夢描き行動するが、朝敵の汚名を課せられた。美賀は慶喜が将軍になっても大奥に入らず一橋に留まっていた。
その後は、皆さんもご存知なので割愛するが、二人の側室に10男11女子供産ませたが、この正室「美賀子」が、母親として躾けていたことには驚いた。
鳥羽伏見後の遁走など面白いエピソードも書かれていて、改めて慶喜の人柄を見直すこともできた。