宮本輝 著 流転の海
シリーズ 2018年に第九巻が発売される。この九巻で完結するらしい。部下の女性から主人公が私に似ていると読むように勧められて読み始めた。その都度文庫化の発売と同時に購入して読了。しかし、登場人物が多いので期間を空けると人物がどこでどのような役割だったのか分からなくてなるので、八巻読了後に一巻から八巻まで読み直すことにした。人物相関図を作りやっと読了して相関図も完成。あとは九巻の文庫化を待つばかりだ。
流転の海 第一巻
終戦から2年の昭和22年。疎開していた南宇和島から上阪した松坂熊吾は淀屋橋近くの松坂ビル跡地に立っていた。これからどうする・・・・。そして50歳にして初めて子供の伸仁に恵まれる。伸仁が20歳になるまで死なないと決心。しかし、戦前のように松坂商会には勢いもなく、商売で苦戦する。妻の房江は体の弱い伸仁の子育てに苦労していた。
地の星 第二巻
妻と息子の健康を優先して大阪での商売と財産を処分して実家の愛媛県宇和島二本松へ戻る。そこでは年老いた母に素直だが私生活にだらしない妹とその子供たちと一緒に暮らすことになる。それでも彼をとり巻く環境は熊吾を表舞台へと導く。幼馴染のヤクザに執拗な嫌がらせを受けたり、地元の名手から選挙運動の手伝いをお願いされたりと忙しい。
血脈の火 第三巻
伸仁も房江も健康になりつつあり、伸仁は小学入学も考えて大阪へ戻って、土佐堀川沿いで中華料理店に麻雀店を始める。小さいな商売ながらは順調だった。房江はこのまま小さな商いを続けていたいが、熊吾はどうしても大きな商売に乗り出したい。昭和20年から30年に移ろうしている。伸仁も小学生に入学
する。
天の夜曲 第四巻
中華料理店での食中毒を疑われて、麻雀店共々廃業に追い込まれる。中古自動車販売を未開拓の北陸富山でと誘われて一家で赴くが・・豪雪に一家はビックリ!誘われた相手は気の小さい何事も決定できない男だった。妻の房江と伸仁を富山に残して熊吾は単身大阪へ向かった。
花の回廊 第五巻
大阪でどうにか住まいを見つけるも電気も水道もないビルで生活が始まる。房江も伸仁も富山の生活は性に合わず房江が体調を崩す。そんなこともあり二人を大阪へ呼ぶことにするが・・。とても伸仁を一人で置いておかないので、伸仁は熊吾の妹のアパートへ預けることする。房江は繁華街のスナックで下働き、熊吾は中古車販売に力を注ぐ。
慈雨の音 第六巻
妹のアパートは伸仁にとって環境はよくないと判断。昔仲間の依頼で大阪で大きな駐車場管理者を任された熊吾。やっと家族三人が一緒に住まいも確保できる。房江はこれで少しは落ち着くと思っていたが、中古車店を開店させて大きな商売にしようとする熊吾。
満月の道 第七巻
伸仁も高校生になり、駐車場は運営も順調。何よりも中古車店は店数も増え売り上げも順調であったが・・・・。しかし、部下の裏切りによって大きな負債を抱えてしまう。
長流の畔 第八巻
部下の横領により歯車が狂い始める。熊吾の糖尿病の悪化。浮気がバレて房江との関係も危うい。何もかもどん底へ向かい始める。
大九巻の発売を待つ!