囲米の罠 おれは一万石 8

読 書
囲米の罠 おれは一万石8

双葉文庫 千野隆司 著

正紀の婿先である下総高岡藩一万石、剣友で親戚の井上正広は常陸下妻藩一万石、この両藩の本家である遠江浜松藩六万石。これらの井上家の菩提寺は「日蓮宗大覚山浄心寺」

この本堂改築工事が終了し、この工事の奏行役であった正紀と正広落慶抱擁に参加する。この式典に宿敵老中である駿河沼津藩主水野忠友が現れた。

水野からの廻米(増税)倍額危機を家臣や百姓たちの強力で乗り切った正紀だったが、水野の悪企はまだ終わらなかった。

老中主座の松平定信の政策で、各大名が用意した廻米が江戸へ運ばれているはずだったが、一向に米価格は下がらなかった。この原因を探るために正紀は動き出す。

今回はちょっとお節介ごとに首を突っ込む正紀。一万石の若様がするようなことではないと思うが・・。