双葉文庫 千野隆司 著
東北や水戸・常陸地方の廻米を積んだ東回り航路の大型船を、鮫五郎率いる海賊船が襲うこと事前に情報を得て、正紀達はこれを退けて無事に廻米を銚子港に到着させる。廻米を高級絵画に交換するマネーローダリングに関わっていた者たちも逮捕された。
しかし、主犯格の海賊親分の鮫吾郎と背後にいた海産物問屋磯浜屋伝兵衛を取り逃す。過去に奪われた四千俵の廻米も発見できずに探索は継続していた。
鮫五郎・伝兵衛の背後にいる大藩の黒幕は、ここで得た金を府中藩世子問題に利用し勢力拡大を目論んでいる。府中藩では、再び一揆が起きて稲の手入れに支障をきたしていた。
そんなある日江戸で鮫五郎の元子分留次郎が殺される事件が発生。続いて、留次郎の家族に危機が迫る。家族は、留次郎から米の隠し場所知ってるようだった。
正紀は、四千俵の廻米を発見できるか。