講談社文庫 陳 舜臣 著
林則徐は1838年に道光帝から欽差大臣(大英国及び阿片取締などの全権大臣)に任命され、広東へ着任した。
公行達はいつも通り賄賂や接待で林則徐を懐柔しようとするが、賄賂も接待も受けない林則徐は阿片取締を強行する。
英国商人から阿片を没収し1400トン強の阿片を水に浸した上で、塩と石灰を投入して化学反応によって無害化させて海に放出した。
今後阿片を取り扱わなかったら貿易を再開する誓約書を英国商人へ渡すも、英国商人達は従わずに武力による取引再開を目論む英国に対して、林則徐は蓮維材の支援で軍備強化を図る。
英国議会は武力による貿易再開を決定して艦隊を中国に送ることにする。英国艦隊は防備が強化された広東地方を避けて、皇帝のいる北京を目指して北上し近隣の港へ砲撃と開始する。
この攻撃でビビった道光帝と側近達は、林則徐を解任して琦善(キシャン)を派遣し英国との交渉に当たらすが、煮え切らない琦善の態度に対して、再び英国は攻撃を開始する。
英国もひどいが、中国もだらしないね。最終巻も読もう。