新潮文庫 垣根涼介 著
寛正2年(1961年)室町幕府8代将軍足利義政。未曾有の大飢饉に見舞われた近畿地方。多くの流民が京都市中へ流れ込んでくる。壊滅した赤松氏の家臣であった才蔵の父は浪人として京都で生活をしていた。父の死後、一人で生きていく為に、棒術を独自で磨きをかけて用心棒なっていた。
ある金持ちの蔵を警護していた所に、盗賊が襲ってくる。才蔵は盗賊の首領骨皮道賢にただ一人だけ命を足すられる。ある日、道賢に連れられ京都の西側を牛耳る蓮田兵衞に引き取られる。蓮田から修行と言われ琵琶湖湖畔に住む唐崎の老人から死ぬほどの棒術厳しい修行が始まった。
やがて厳しい修行も五体満足で終わりいよいよ京都へ帰るが。そこで待っていたのは足利幕府への反乱・一気であった。
骨皮も蓮田も現実にいたらしい。彼らが起こした反乱・一揆がやがて応仁の乱、はたまた戦国時代へと導くことになるとは。