い還暦446日目。
PHP文庫 東野圭吾 著
大阪の大学で原子力の研究院生生活を送っていた蒲生蒼太は父の3回忌法要で東京へ帰ってきた。母親違いの年の離れた警察に勤める兄とは、昔からそりが合わずに会話も少ない。そんな兄は法要の日に仕事と言って出かけてしまった。
その兄を秋山梨乃という女子大生が訪ねてきた。梨乃の祖父が先日強盗殺人で亡くなっていたのだ。
亡くなった梨乃祖父は黄色い花を大事に育てていたが、事件直後にその鉢植も無くなっていた。
兄の蒲生要介、蒼太の中学時代の初恋の人、伊庭孝美に刑事の早瀬亮介と散らばっていた点が意外に繋がっていて、それぞれが目的に向かい、その放射線が最後は見事に結ばれる。
お見事しか言いようがない。