還暦609日目。
新潮文庫 宮部みゆき 著
時は綱吉の生類憐れみの令が交付されていた元禄時代。陸奥の山深い二つの小藩を跨ぐ大平良山に伝わる伝説が主題。
主人公は朱音。自分の出生は分からずに年を重ねたある日に、双子の兄から迎えが来る。移った永津野藩。そこで新たな生活が始まるが、山向こうの香山藩領で村一つが無くなってしまう怪奇な事件が発生した。
674頁は読みごたえがあったのと、主人公の朱音の目を通して新興する物語ではなく、この長編の中で色々な登場人物目線で物語が進行するのは新鮮だった。
お奨めの一冊だ。