還暦837日目。
集英社文庫 宮本 輝 著
渋谷のバーから物語が始まる。部下女性の送別会の帰りのサラリーマンはショットバーの店主と富山県の話で盛り上がっている中、近くの女性がゴッホの星月夜の話が聞こえてきた。この女性は絵本作家であり、大手自転車メーカーの令嬢あった。
15年前、この令嬢の父は宮崎県へゴルフに行っている最中に、富山県で心筋梗塞で死亡していた。それから15年富山に一度は行って見たいと思っていた。彼女と一緒に飲んでいたのが、京都の絵本出版社に務める女性編集者。彼女は若い時に京都の花街にあるクラブでホステスとして働いていた過去を持つ。
ホステスがお客と行きつけの花街にあるお茶屋風スナックで友達になった彼は、現在金沢で新たに会社を起こしていた。
ここから始まるが、富山・京都・東京と沢山の家庭と登場人物には驚くが、さすが宮本先生、細かいところまで文章で描き、最終まで持って行った。
私も富山に行きたくなった。