紫匂う

読 書

還暦435日目。

講談社文庫 葉室 麟 著

紫匂う紫匂うとは、山を表現するときの決まり文言とネットに出てました。例えば「紫匂う高尾山」のように使うらしいです。そして「匂う」(にお‐う)は、 目で色彩を見ることをむかし匂うと言ったようです。

武士の妻「澪」は、若い頃に幼馴染の葛西笙平と契りを交わしながらも笙平は江戸へ去っていき、その後、萩蔵太に嫁いで十二年。長女、由喜10歳と嫡男、小一郎8歳に蔵太の両親と幸せ暮らしていた。

しかし、笙平が江戸で罪に問われ本国へ護送中に脱走してしまった。誰に頼ることもできない 笙平が突然「澪」の前に現われる。

夫の蔵太は、澪を信じて笙平の手助けをすることになる。

最近の葉室先生作品は、チョト手抜きと思われることが多かったが、久しぶりに真の武士の姿を読ませていただけた。