かんじき飛脚

読 書

還暦145日目。

新潮文庫    山本一力   著

かんじき飛脚松平定信が寛政の改革の一環として発した棄損令。加賀藩にも定信の改革の魔の手がのびる。藩主前田治脩の奥方正姫が病中にもかかわらず内室同伴という前例のない宴に招かれた。この陰謀を防ぐには秘伝の薬である「密丸」が必要となった。

密丸を加賀から運ぶために加賀三度飛脚の江戸組6人と加賀組6人に使命が下る。仲間の裏切り、御庭番暗躍を防ぐことができるか。江戸組と加賀組で場面を変えながら物語は進む。山本一力作品としては珍しく意外な展開もあった。