双葉文庫 井原忠政 著
小牧長久手の戦いは、秀吉と家康ほぼ引き分けとの結果となる。しかし、大群を相手に家康は巧みに軍を動かし、このことで日本中に家康強しと広まる。旧信玄領の武士・農民達も徳川に目を向けるようになり領地の経営もやり易くなってきた。一方秀吉は、家康との直接対決を避けて他の反抗勢力を掃討するために活発的に動き出す。
秀吉は天下統一を目標に、西への進軍を検討している。北陸の佐々を攻略、越後の上杉はお家騒動で弱体化で秀吉に従うことになっている。家康を何とかしたいが直接対決は避けたいのだ。そこで秀吉お得意の懐柔外交作戦に出る。
家康側は筆頭家老の石川数正を交渉役とする。秀吉の要求は家康の次男・於義丸（結城秀康）を養子にと言ってきた。断固戦いを望む幹部たちの反対を押し切って家康は於義丸を養子に出すこと決断した。
大阪まで送る付き添いに茂兵衛の部隊が選ばれてしまった。何があってもおかしくない勤務だったが
大阪まで無事到着。鴫野村で待機していると秀吉が訪ねて来たのだ。
無事に於義丸を届けて帰還。家康は東の北条と講話を結び旧武田領の経営に力を注ぐが・・問題勃発！北条から真田の沼田領を渡せと言って来たのだ。ここは上野の最北端で越後・信州への街道拠点でどの国とっても重要で真田としては絶対譲れない拠点である。
言うこと聞かない真田昌幸安房守へ家康は兵を向ける。もちろんこの領地に詳しい茂兵衛の鉄砲隊も参戦することになった。迎え撃つ真田軍は二千に対する徳川軍は七千、徳川軍楽勝の雰囲気が・・。
真田軍の籠る上田城は門を開けて待っていた。茂兵衛達も我先に上田城へ殺到するが・・・。真田安房守の巧妙な罠にスッポリはまって・・・・・茂兵衛は・・無事か・・。次巻が楽しみだ。