双葉文庫 千野隆司 著
2巻「塩の道」はいきなり殺人事件から始まる。下り塩仲買問屋の伊勢屋萬太郎は、借金の返済のために奔走していたが、醤油問屋の前で醤油樽が崩れて亡くなってしまう。
正紀の友人である山野部蔵之介(高積見廻り与力:川岸や町場の商品や薪炭材木の積み重ねを調査して体裁制限を指導し、危険防止と悪用防止の取締りを行う)が内々に調査を始める。
一方正紀は、高岡藩藩主である井上正国の養子になり、正国の長女「京」と結婚して高岡藩上屋敷で暮らしながら高岡藩の政務に就いていた。
天候不順で高岡藩の米の取れ高は芳しくなく、新田開発も無理なため別の収益を上げる策を考えていた。
前作で知り合った地廻り塩問屋桜井屋長兵衛の力を借りて、高岡藩利根川船着場を利用して集積所を作ることになるが・・
伊勢屋を狙う塩問屋と高利貸しが手を組み、それに高岡藩国家老園田頼母も絡み、集積所建設妨害に、塩の強奪、正紀殺人と物語は展開していく。
一巻読切で物語は進むので時代ドラマなような展開で時間潰しに良い作品と改めて思う。
次巻はどうしよう。