講談社文庫 陳 舜臣 著
英国の反撃は凄まじく、交渉引き伸ばしをしていた琦善(キシャン)は、道光帝の許可も得ずに川鼻条約(広東貿易早期再開、香港割譲、賠償金600万ドル支払い、公行廃止など)結んでしまう。
これを知った道光帝は、琦善(キシャン)を解任。英国は再び中国へ攻撃を開始する。
英国軍は揚子江口を制圧し北京の補給路を封鎖。道光帝は戦争を諦めて、南京条約に調印した。(条件は、香港島割譲・賠償金2,100万ドルを四年分割で支払う・広州、福州、廈門、寧波、上海の5港の開港・公行の廃止による貿易完全自由化)
物語では多くの登場人物が次々に亡くなり悲惨としか言いようがない。
この戦争は、日本にも大きな影響を与えて明治維新へ繋がるのも皆さんご存知と思われる。
この阿片戦争後も中国は悲惨な歴史は続くのであるが・・21世紀になっても中国政府高官や地方役人による汚職や賄賂の横行は絶えず、歴史は繰り返されるのであろうか。