双葉文庫 井原忠政 著
桶狭間の戦いから数年の三河。三河一向一揆と言われる戦いの中心地である渥美半島の植田村。
父を4年前に亡くした百姓の茂兵衛は、小さな田を耕しながら一家6人(母・弟の丑松・妹のタキとその下に幼い二人の妹)の面倒を見ていた。
チョットとろい弟の丑松が虐められた事で、村の若者三人と喧嘩になり、その翌日一人が亡くなってしまった。村にいられなくなり茂兵衛と丑松は村を出ることになった。
行き先は、丑松はお寺に、茂兵衛は西三河土豪「夏目家」へ、茂兵衛は父の遺品である槍を持ち向かう。
茂兵衛が勤める事になった夏目家は、一向宗側で家康軍と戦う事になる。
未だ足軽でもなく、夏目家の小物としてサラリーマン生活?いやいやをアルバイトを始める茂兵衛。ここから命を掛けた戦国サラリーマン人生が始まるのであった。
三河や松平家に今川などに家康や酒井家・石川家など、歴史小説好きの私にはお馴染みの名詞であり、背景も十分理解できる。
これを百姓上りの足軽目線から歴史を辿るこの小説を追いかけることにする。何巻まで行くか?茂兵衛はどこまで出世するか?楽しみにしたい。